⑧ FX投資のロスカットを理解しよう
■FX投資のロスカットについて
初めてFX投資に挑戦しようとする方なら最も心配で知りたい情報がロスカットについてだと思いますがよく「FX投資はロスカットがあるから借金・負債にならないので安心だよ」なんてことをあまりFXについて詳しくない方が言いますが本当にそうなのでしょうか?
そのあたりを重点的にわかりやすく解説していきますのでFXのわからない単語やキーワードなどがあれば「FXとは何?」から読んでいただければある程度FXについての初心者の方が知りたいことは書いてあります。
さて「ロスカット、ロスカット」と聞きなれた言葉ではあると思いますがFX投資のロスカットを簡単に言えば強制的に決済されるということで損失が大きくなりすぎた場合に発生してしまいます。
いかなる状況でも最低証拠金の維持率がFX会社が設定した数値より下回った場合は自動的に決済されその数値はFX会社により異なっており自分で設定できるFX会社もあります。
証拠金のわからない方は「FX投資の証拠金と証拠金維持率について」を読んで頂ければ理解しやすいです。
FX会社により異なるロスカットの例
A会社(FX会社)は証拠金の維持率 30%を下回るとロスカット 強制決済
B会社(FX会社)は証拠金の維持率 40%を下回るとロスカット 強制決済
C会社(FX会社)は証拠金の維持率 自分の設定数値下回りロスカットで強制決済
ではFX会社によりロスカットが設定されているならば不足金が必要になったり借金ができたりするのか・・・・・
結論から言えばほとんどそのようなことにはなりませんが可能性はあります。
為替レートが急激に大きく動いたときに自動的に決済されるはずが間に合わずにロスカットの数値を上回り決済される時になりえるということです。
重大なニュースが発表されたり非常に良いか非常に悪い経済指数などの発表時に起こりやすい現象で為替レートが一瞬に1円や2円、3円など動く時ですのでほとんどありませんが頭の隅に入れて置くことが必要です。
回避方法としてはレバレッジの設定を最大の25倍にするのではなく5倍などの低い設定でFX取引を行ったり証拠金に余裕をもって取引すればこのようなことは起こりにくいです。
■FX投資のロスカットの具体例
通常のロスカットの場合
1ユーロ100円で証拠金を10万円預けてレバレッジ10倍の設定で100万円分を買った場合そのFX会社の最低証拠金維持率は50%とすると
ユーロが下がり始め・・・・
1ユーロ99円になると単純に99万円分になり損失は1万円なので証拠金は9万円となります。
証拠金維持率は90%になります
更にユーロは下がり・・・・
1ユーロ96円なら単純に96万円分になり損失は4万円で証拠金は10万ー4万円で6万円です。
証拠金維持率は60%になります。
ユーロはまだまだ下がります・・・
通常は1ユーロが95円以下になれば証拠金維持率の50%を下回りロスカットで強制決済ですが
突然ユーロ圏の非常に悪いニュースが発表されたとしたら一瞬で1ユーロ89円になりロスカットが間に合わずに89円で決済されましたので損失は11万円で証拠金の10万円では1万円足りない状況ですので借金・不足金でFX会社に入金しなければいけません。
このようなことはまず起こりえないですが可能性はあるので最悪の状況を具体例にしておきましたが実際は1ユーロ100円で買い1ユーロが98円程度に下がってしまったらすぐに決済すれば良いのでロスカットを待つ必要はありませんね。
もし逆に動いていたらかなりの為替差益を手に入れることができましたのも事実ですね。
【FX体験談】損切りでタイミング失敗

今から数年前になりますが、大学生の時にFXをはじめて結局は損切りで大損してしまいました。
田舎では親父が会社(不動産関係)を経営している傍ら、株などの取引をしていて高校生ながら少しは株とか金融取引というのに興味はあったのです。
300万円を資金に運用を考える
そして東京のある有名私立大学へ入学した際に、4年間の小遣いとして300万円ほど戴いたのです。
私にとって300万円というのは大金では有りましたが、当初は使いみちなど無く銀行預金や投信にしてもつまらないと考え、金融取引の中でもネットなどで調べると短期間の勝負のできるFX取引をしてみたのです。
取引会社は「外為オンライン」という人気の取引業者で、始めのうちは円を売りにだしドルを買うという取引をしたところ、この当時は1万円ほどの取引で1日に100円の利益を得たのです。
そうしている内に、親父に似て金融取引の才能があったようで、あれあれと言う間にスワップポイント(お互いの通貨の金利差)の利益も含めて買うほどに円安で結構な利益を生み出していったのです。
その当時の資金運用範囲は100万円規準でしたが、結果的に最大で300から400万円ぐらいの利益がでたのです。
欧州貨幣ユーロ取引に挑戦し損切り
次に狙ったのが欧州貨幣のユーロでした。
此れもドルに並行していますのでそのままの状態で毎日のように取引していました。 その後も余りに調子が良いのでレバリッジも最大限にあげて、暫くは、毎日時間を費やして取引しなくても、外貨預金のような感じで自動取引にしておいたのです。
しかし、時折気がついてみるとニュースなどでも報じられているように円の動き(円高)が逆方向に動いているのに気がついたのです。 しかし、今までの経過から何れは戻るだろうと思っていて、レバリッジの倍率もそのままにして長い目で見ていたのです。
ところがその後も円の動きは相変わらずで、ソロソロ損切りをしなくては、とは思っていたのですが、一旦、儲けの味を知ってしまうと止めるという感情が薄らいでいて、そのままにしておいたら、元金の頭打ちどころかマイナス200万円以上もマイナス(赤字状態)になっていたのです。
勿論、此れ以上は無理と思いストップをかけましたが、あの時に「損切り」をかけなかったのが今でも悔やんでいるのです。